2009年7月10日 (金)

ドゥームズデイ・ブック

ドゥームズデイ・ブック (夢の文学館)
ドゥームズデイ・ブック (夢の文学館)

「航路」を読んだときに、すっごい感動して、
その当時に出版されたウィリス作品、てことで、高かったけど清水の舞台から飛び降りてアマゾンで購入。

その後、東京に転勤して、いっぱい本のある書店に行けるようになったり、あっさり文庫化されちゃったりして、積んでること自体がむなしくなり、おまけにカバーは子どもに折り曲げられて捨てちゃったし・・って可哀想な本だったのですが、

「犬は勘定にいれません」文庫版が最近出て、その後書きが素晴らしくって、それで、ウィリスが、このオックスフォードタイムトラベルものの第三弾を書き下ろしたとの噂。これはやっぱり読まなくっちゃ!と。

分厚い煉瓦本で、上下二段構え。最初は色々固有名詞とかインプットされるまでが大変なのがウィリスなんですが、それを乗り越えれば、かならずお腹いっぱいにしてくれるのもウィリス。

悲劇であるし、胸に詰まる一冊でしたが、
ほんのりと滲むヒューマニズムに、また胸を突き動かされました。泣きました。(以下ネタバレ)

続きを読む "ドゥームズデイ・ブック"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年7月 7日 (火)

宵山万華鏡

宵山万華鏡
宵山万華鏡

今月出たばかりのモリミーの「宵山万華鏡」

著者お得意の、ほんのりと前作や作中の人物をリンクさせる手法は、読んでてとても楽しく。

幻想が実はそうではなかったと思わせ、そして、やっぱり幻想(というより闇?)に読者を誘う。まさに万華鏡のように、現実と幻想の淡いに、うかび漂う物語。

続きを読む "宵山万華鏡"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年7月 3日 (金)

ダレン・シャン

久々のムスコの読書状況を。

ダレン・シャン3―バンパイア・クリスマス

友達が面白いと言ったとかで、ただいま、ダレン・シャンを続々読んでます。
もう夢中。

ごはんだよって言っても風呂はいれって言っても読むし、飲み物を冷蔵庫から出すときも持ってる┐(´-`)┌

昨日の夕方、3巻を図書館で借りて帰り、寝るまでに読了。子どもの集中力ってすごいなあ。。


ムスコさん、
久々の読書ブームになったきっかけは、こちらのマンガ
ゴゴゴ西遊記 1―新悟空伝 (コロコロドラゴンコミックス)
ゴゴゴ西遊記 1―新悟空伝 (コロコロドラゴンコミックス)

へえー、西遊記が漫画になっとるのか・・・

そういえば、小学生の頃、上下二段構えのどっしりしたやつを夢中になって読んだことを思い出し、
早速ムスコに、元ネタの「西遊記」を勧めたら、ガシガシ読んでました。

西遊記〈上〉悟空誕生の巻
これも上中下、三冊あっという間に読了。

でもだからって、三国志とかにはまるわけではないんだよな。あっさりした奴なのだ・・

続きを読む "ダレン・シャン"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年7月 2日 (木)

エ/ン/ジ/ン

エ/ン/ジ/ン
エ/ン/ジ/ン

津村記久子さんを読んでも思ったのだけど、
無機的な冷たい視線と暖かかったり細やかな心理描写の不思議な調和をみせる作風が多い。。年齢とかチェックしたわけじゃないんだけど、これはただの偶然なのかな。
この作品も、そんな不思議な話だった。面白いし、深い。けれど、妙に冷静。


大きな視点から見た、人類としての人間は愛するべきものだけど、近くで見ると人間は俗物で憎たらしい。
人間なんか嫌いだ、といって、誰の前からも姿を消してしまった。厭世家、厭人。エンジン。

自分の父親は厭世家・・・エンジンであるという以外、何もわからない。父のことを知りたいのだというミライ。
ミライに出会って、父親探しに関わるようになった隆一。
エンジンとは誰なのか。どうしてミライは生まれたのか。

自らのルーツを探る、という物語にみせかけて、ラストで作者が示したのは、全然違うものだった。
謎で引っ張っておきながら・・と思わなくもないけど、それはそれで、なかなかよかった。

続きを読む "エ/ン/ジ/ン"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年7月 1日 (水)

読了本2冊。

ここ数日の読了本2冊。

ミッキーたくまし

ミッキーかしまし、の、第二弾、西加奈子さんの爆笑エッセイ。

「少女漫画的恋愛指南」の笑いの威力は、テポドン並みに凄いです。
全体的には、愛猫が亡くなられたせいか、テンションは前作のが高め。
でも、西さんの、猫との生活読んでたら、私も猫飼ってみたくなりました・・苦手なんだけど^^;


あなたに不利な証拠として (ハヤカワ・ミステリ文庫)
あなたに不利な証拠として (ハヤカワ・ミステリ文庫)

一話一話、間を開けて読んでしまったせいか、いまいちのめり込むというか、陶酔するまでには至らず・・・
悲しいリアリティのある作品でした。
これを、ハードボイルドな文芸作品だと、楽しんではいけないんじゃないのかな。。と戸惑った。

続きを読む "読了本2冊。"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月27日 (土)

サクリファイス

サクリファイス
サクリファイス

サクリファイスだけに、さっくりと読了。waveどっかーん!

「風が強く吹いている」とか「一瞬の風になれ」なんかを読んでいたし、
スポ根さわやかなお話なんだと思っていたらば、ミステリですね。これは。

ロードレースというのは、アシストという、エースを勝たせるための選手がいるという不思議なフェアプレイの精神に基づいてるスポーツ。いわば、「犠牲」の上にチャンピオンが生まれるスポーツ。

主人公は、陸上でインハイ優勝という華々しい過去をもつ男なのですが、そういう自分の立ち位置にいつも居心地の悪さとプレッシャーを感じていて、だからこそ、このロードレースに魅せられてしまった男。

ネタばらししたら、この物語の魅力がなくなってしまうので書きませんが、ラストはびっくりします。
ちょっと泣いた。。。

ただ、そこまでがサクサク読めてしまうせいか?キーワードになる人物像もあまり深く掘り下げていないし、号泣するほど物語に感情移入するまえに、どんどん話が進んで終わってしまったような印象。

プロットの精巧さや、「犠牲」というタイトルの意味の重さが際だつ作品だけに、なにか、惜しい感じが残りました。

続きを読む "サクリファイス"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月25日 (木)

f植物園の巣穴

f植物園の巣穴
f植物園の巣穴

主人公は、放置していた歯の痛みが我慢ならなくなり、不思議な歯科医を訪れる。身辺で起こる不思議な怪異。その不思議な世界を淡々と語る主人公の男の語り口。そして徐々に判明していく怪異の謎がとけたとき、男が見たのは、思いがけないものだった。。


梨木さんの新刊。

古めかしい雰囲気のなか、ちらりと覗かせるアイルランドの妖精譚や、医療用語の不可思議なハーモニーが、独特の世界を作り出している。

これでも、連載で読んでたら、終盤になるまで、何が何の話なんだか?って感じだっただろうなあ^^;

以下ネタバレしてますので、おりたたみます。


続きを読む "f植物園の巣穴"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月24日 (水)

ミッキーかしまし

ミッキーかしまし
ミッキーかしまし

目下、気になる作家No,1、西加奈子さんのエッセイ。

華絵さんとおなじく、Webちくまの連載だったんだけど、やっぱり、本は本って言う媒体で読むのが楽。(年のせいか^^;)

ムスメのプールを見ながら読んだんだけど、「ぶはは」と吹き出すのをこらえるのに必死。
三浦しをんさんのエッセイが面白いと思ってたけど、
西さんのは、また違う方向にぶっとんでて、楽しかった!

詳しく書くと、これから読む人に水を差すことになるから書かないけど、
電車読み厳禁!の爆笑エッセイです。

挿絵も西さんで、どことなくアフリカっぽかったりします。

続きを読む "ミッキーかしまし"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月23日 (火)

きいろいゾウ

きいろいゾウ (小学館文庫)
きいろいゾウ (小学館文庫)

私の編み物と読書のSNSでのHNは、yellowelephant(きいろい象)。
適当なHNが思いつかず、目についた黄色の象の貯金箱をそのままHNにしただけ。
その貯金箱っていうのも、近所の業務スーパーでレジ脇に無料で配られてたもの。。^^;

西加奈子さんが気になりだして、彼女の著作を調べたときに、この本をみつけたのは、運命かしら?ということで、読んでみました。

最初は、ゆるい感じの夫婦の物語で、げげっ、私の苦手とするタイプの小説か!?と思いましたらば、するすると引き込まれて、とても面白く読みました。素朴で切ないお話でした。

いいじゃん、「きいろいゾウ」!!

続きを読む "きいろいゾウ"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月22日 (月)

私の美しい娘 -ラプンツェル-

わたしの美しい娘―ラプンツェル
わたしの美しい娘―ラプンツェル

ラプンツェルの物語を、現代風にアレンジした物語。
寓話の簡素さや透明感はそのままに、どきりとさせられるような尖った感情や濁った感情も織り交ぜつつ、読後感は非常によろし。

母と娘はアルム(アルプスの牧草地)で、お互いを慈しみながら理想的に暮らしていた。でも、母には秘密があり、娘は成長しつつあった。娘の変化を嗅ぎ取ったとき、母は、狂った魔女になるしかなかった・・・。

続きを読む "私の美しい娘 -ラプンツェル-"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

«君は永遠にそいつらより若い